コーヒーをおいしく抽出する｜お湯の準備

■コーヒーは嗜好品■
お客様の好みもさまざまです。淹れ方、コーヒー器具の種類もいろいろありますので、お客様ごとに豊かなコーヒーライフをお楽しみいただければと思います。「カフェゼロサンのコーヒーはこのやり方じゃなければ駄目です」というつもりはありません。店主も食事中に飲むコーヒーと食後とでは気持ち濃度を変えてみたりします。ここではペーパードリップの美味しい淹れ方をご紹介します。
■ドリップ方法■
ペーパードリップにはカリタ式（3穴）メリタ式（1穴）ハリオ（1穴）等、いくつかありますが、ここではカリタを基本として取り上げます。
■お湯の準備■
水をやかん等で湧かす。電気ケトル（ティファールなど）は必要なお湯が短時間で沸かせるので便利です。沸かし立てなのがもっとも重要になります。比較してみるとはっきりわかりますが、再沸騰のお湯をつかってコーヒーをドリップすると「苦く・重い」味わいのコーヒーが抽出されます。お湯を再沸騰させるときは、少なくとも1/3くらいは新しい水を足してから湧かすとよいでしょう。
■注ぎ口の細いポットが便利■
沸騰したお湯をコーヒーポットへ移す。ポットは注ぎ先の細い専用のものが使いやすいです。移しただけでも92℃くらいに下がります。
■湯温は９０度以下が望ましい■
湯温は90℃以下が望ましい。沸騰したお湯を少し冷ます。コーヒーポットにほんの少し水を入れておく手もあり。一般に抽出に適した温度は84～88℃程度。
■湯温による味わいの傾向■
湯温が高過ぎると、うまみ・甘み・コクが不足気味になる傾向があります。逆にいうと、苦みのみが目立つことになります。
上質のコーヒーには「苦み」成分だけではなく、うまみ・甘味・コクといったものがたくさん含まれています。ぐらぐらした沸騰したての高温のお湯でコーヒーを抽出することは、本来の香味を殺してしまうことになります。銘柄によって異なる味わいの差もわからくなるでしょう。
特に酸味を活かしたいコーヒーは要注意です。本来の味が引き出せなくなります。
■湯温にの調整によるテクニック■
少し劣化が始まった古めのコーヒーの場合は少し高めの湯温の方がおいしいコーヒーができます。